最近の主要メディア(新聞・雑誌・放送など)の 大きな記事テーマは、世界の主要経済セクターである <EU>の一員であるギリシャのデフォルトにある。
昨日の本ブログ記事は、「既にギリシャは事実上のデフォルトに陥ったと判断されている」と紹介したが、この「デフォルト」の持つ本質的な「恐ろしさ」についての≪解説報道≫は、主要メディアでは あまりされていない。
まるで、福島原発事故時と同じように、政府は、本当の「予想出来る危機と被害の影響」を意識的に国民に知らせていないのではないか?
この「デフォルト」の持つ意味と、今後日本国民の受ける甚大な被害は、
「被害の内容の質」が違いすぎるので、単純化出来ないが、敢えて「言葉」にすれば 「福島原発被害」よりも巨大なものになるだろう。
なぜなら、この「ギリシャのデフォルト」問題の処理がうまくいかなかった場合
、関係する「金融機関」はギリシャのみならず、世界的な規模で危機に直面するだろう。その損害に耐えるために、世界の国々は 大量の「国債」を発行し、
銀行の救済に走る。結果として、世界的なハイパーインフレの道をまっしぐらに進む事になる。
年金生活者はどうなる? ニート及びニートを抱える家族はどうなる?
病気をお持ちの方々はどうなる?
これは 荒唐ムケイな話ではない。
ロシアでは、1997年のアジア金融危機の余波を受け、財政が極度に悪化。
1998年には 対外債務の支払い停止(モラトリアム)を行い、ロシア国債は
デフォルトした。その後年率7000%のハイパーインフレを経験し、新1ルーブルを旧1000ルーブルとするデノミ(通貨の呼称単位切り下げ)を実施した。
アルゼンチンは輸出不振から 極度の経済不振に陥り、2001年に政府は
デフォルト宣言、その後 年率40%のインフレが進行し、その中で庶民の
「預金封鎖」を行い、小額の「生活資金」をのぞき 銀行から引き出せない
措置を取った。
日本も太平洋戦争直後 1945年から 猛裂なインフレになった。
理由は、戦争時 戦費調達に困った政府が、国債の日銀引き受けを大量に
行ったから。
そのインフレ鎮静化の目的で預金封鎖も実施した。(金融緊急措置令)
勿論 インフレ以外にも、これらの経済動乱下では、経済の大不振を伴い
不景気の「うねり」は、容赦なく我々庶民を襲うだろう。
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