2500年の時空を超えて、「老子」全81章の 全訳 「創造詩」!
加島祥造著 筑摩書房
第7章 天と地のあり方
天は ひろびろととしているし、
地は 果てしなくて、
ともに
長く 久しく 続くもののようだ。
それと言うのも、天と地は
自分のために何かをしょうとしないで、
あるがままでいるからだ。
だから、長く、いつまでも、ああなんだ。
タオにつながる人も
この天と地のあり方を知っているんで、
先をあらそったりしない、 そして
いつも、ひとの
いちばん後から付いてゆく。
競争の外に身をおいて無理しないから、
身体が長保ちするわけだ。
つづめて言えば,
我を張ったりしない生き方だから、
自分というものが
充分 に活きるんだ。
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今後 このブログに断続的に掲載する老子の「タオ」の章の構成は、ブログの著者にお任せ戴きます。 そして「老子」の思想に触れてみてください。
よく通う「ベンチャー企業の為の事務所ビル」で、若い技術者の部屋で発見した
老子「タオ」の著作、しかも英訳本を加島祥造風の「詩」的に訳した文章。
それは、本をパラパラとめくり、直感で「これは読むべき本だ」と、こころの中で 直ちに決めていた。
本なんかは、たいていそんな決め方で 購入する。
多分 「本」が私を呼んでいるんだ。
特に 最近 哲学的思考や 価値観の深い構築の必要性を感じていた私は、無条件
の反応のなかで、この本は「読みたい!」と決定していた。
この本を読んでみて 東洋思想をどれほど知っていないか!自覚した!
東洋の哲学で「仏教の教え」の一部し知らなかった私だが、それでも 地球上の近代文明・哲学を作りだした「西洋」の近代科学の限界を感じていた。そして、昨今の欧米の諸賢人の言説に、逆に東洋思想の底深さを感じ出していた。
根源的な「自我」と「自己」の葛藤、神の支配しか思考範疇に無い世界観、2000年の記録しかない「キリスト教」だが、近代文明の科学的恩恵と商業活動、それに結びついた布教によって世界各地に広く伝道出来た。
確かに、それぞれの時代の 人類の知識と智恵と洞察の限界のなかで、今後も
「キリスト教」等は人類の精神生活の内に一部生き永らえると思うが、一神教という
≪ドグマ≫の中では、最終的 深く考えるほどその矛盾を解決することは出来ないと思っている。
一方 2500年前の、この「タオ」や「儒教」等には、唯一の「絶対的な神」の存在は無い。 あるのは 深く練り上げられた「人の生き様」「あるべき姿」が、描かれている。
そして、同じく2500年前の「仏教」では、次に三つの「真理」があるので紹介する。
<諸行無常> この世の中に現れる全ての現象は、いつでも同じ状態である
ものは無い(変化している)
<諸法無我> この世の中のすべての物事は、必ず他のものとつながりがある
もので、他のものと切り離され、孤立しているもの(すなわち我)
は無い。
<涅槃寂静> 目の前の現象に囚われず、迷いから脱却出来れば、人生苦か
ら解放され、平穏な、安定した生活を得られる。
仏教の経典の中には、人間を「支配」する絶対神の考えはない。あるのは社会・
世の中をうごかしている上記の三つ「真理」、その真理を深く認識することで、自我
の欲望から解放され、人と人の関係を仲良く、豊かなものにし、欲・不安・悩み・
嫉妬等からの解放を実現し、人間を含むすべての「生命」への慈しみを実現する事
である。
≪タオ≫の思想も、かなり似通っていると、私は判断した。
どこかで、自然を支配しようとする思考構造と、自然と共存し 逆らわない思想構造
の違いは、今後の「人類」の行く末と、人間の「精神構造」に多大の影響を与えるも
のになる に違いない。 特に「大震災」後、人の認識はどう変わるのだろうか?
私が 最新の「哲学」である と感じ、したがって、自分が一生付き合う学問分野
(=ライフ・ワーク)として捉えている「トランス・パーソナル心理学」においても、その心理
学の創始者達は、深く東洋思想を研鑽している。それが驚くべき深さと広がりを持
っているのだ。
徳島さん、おはようございます。うめももです。
私は・・・神の名前はなんでありこころに信仰の気持ちを持ち、委ねることが今は大切だと思っています。
毎日の瞑想で、自分と向き合うことが自分にとっての強さも弱さもみつめることになるのです。
とりいそぎコメントまで。
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投稿情報: うめもも | 2011年4 月12日 (火) 08:58