今回の様な 国民的な「大災害」であればこそ、人の「生き様」が 焙り出される。
「理念」経営の真価も問われる。
簡単に 「事業継続をあきらめないで欲しい」 と 痛切に思う。
M9の大地震と 津波の被害は 言葉で言い表せない甚大な被害を東北各県を中心に
巻き起こした。
私が 顧客様の安否を気遣い、訪問させて戴いた企業の中に、それこそ壊滅的な被害を
を受け、現状では「再起不能」の状態の工場もある。建物は半壊し、屋内の精密加工機械
は、海水に浸かり もはや「サビ」を浮き出ている。この機械を制御する「パソコン」も破壊され
た。
「新天地」として、勢い込んで操業を開始してから まだ3年もたっていない。
新工場・加工機械への投資額、新規の従業員の募集費用など、多額の投資は、今年に入り
やっと黒字化の「めど」がついたばかりだった。
この中での 壊滅的な被害は 操業を継続する社長の意思を 粉々に踏みにじってしまつた。
「コーチ」として 先月2月からセッションを始めたばかりの顧客様である社長に対し、現地の惨状を確認の上、まだお会いしてお話の出来ない状況の中で、電話で「操業継続」に向けて訴えさせて戴いたが、翻意して戴く事は出来なかった。
御自分の「年齢」、新しい「借金」への恐怖、・・・・・集約すると、この2つになる。
借金の返済に約10年はかかる事、新しい場所で「土地」を探すことになる事、仕事を開始するまでに約6ヶ月はかかる事。従業員への給料の支払い資金を考えるよりも、手持ちの資金で「退職金」を払った方が、現実的である事。等
自営業者である私の立場では、経営の最先端で 闘っておられる各社長さんの「苦衷」を
すべて理解することは出来ないが、どうしても「腹の底」から湧き起る疑問=何のために経営
を行ってきたか? が 心に残る。
「モノ」や「サービス」を提供する。「社会的」な価値を創造する。人々の「ニーズ」に応える。
結果として その企業は 人々から尊重され 繁栄し 経営者はリッチになれる。
この時に、経営者は 一人でこれらの仕事をおこなれるのか?
私の様な「エグゼクティブ・コーチ、メンタルカウンセラー」であれば一人でも可能だが、価値ある「モノ」やサービス」を 一定の規模で 提供し続けようとしたら、同志が必要となる。
誰でも十分理解している事だが、何か事を成そうとするとき、一人では限度があり、組織的
パワーを必要とする。
社長にとって その組織的パワーの源泉は、実は「従業員」なのだ。
雇う者、雇われる者の 違いはあるが、目的を一つにし、行動を共にする「同志」なのだ。
こういう事態だからこそ「同志」に依拠し、智恵を借り、再建への熱情を共に燃やし、困難
を突破していくものではないのか?
日頃の従業員への姿勢が 将来への勝負を分ける事になるのだろう。
ちなみに、現在の日本では、短時間で震災復興への動きは強まり、1~2年後には「未曾有」
の「好景気」が予想される。 如何にここ数ヶ月を凌げるかにかかっていると思う。
これは 私が 顧客様に 現在熱心に訴えている事でもある。
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