日本航空の再建は、「稲盛さん」に託された。
「京セラ」などの経営で 辣腕をふるった人物だから、前原国交大臣が頼み込んだのだろう。
日経ビジネス誌(10、2、22付け)に<JAL再建のカギ握る全員参加の“アメーバ独立採算”>の標題見出しが載っていた。
この件に対する、私の個人的見解では、「彼ではうまくいかない」が結論である。
何故か? 「アメーバ型経営」そのものが、JALの経営環境には適合しないから。
この感覚は、かつて、電気工事会社に勤めていた時の経験から導き出されている。
そもそも、「アメーバ経営」とは何か?
いくつもの細分化された事業に分解し、それぞれを「プロフイット・センター」として収支を
確保させるもの。その実現のために、「責任」も「権限」も渡す。これは一見素晴らしい。
私が勤務していた当時の「電気工事会社」に対し、「京セラ」(「KDDI」の親会社)は、太陽光パネルのチラシ広告料を負担させ、応募してきた消費者、および工事件数は、京セラ内部で利用し、電気工事会社には、そのうちの一部のみ報告。というものだった。
要するに、「京セラ」傘下の「プロフイット・センター」は儲かるが、そこと連携している筈の業者には、あめ玉程度の利益でごまかし、後は自分の利用三昧であった。
そんな身勝手な行動原理を標榜する企業の「社長」は、どんな人物かと疑っていたら、それが、「アメーバ型経営」の「稲盛」氏だという。
確かに、まれに見る立派な業績を挙げた「経営者」であり、人生の「啓発書」を発行し、若手、中小企業経営者の為の「盛和塾」を開き「塾長」をも勤めている。
だが、私の個人体験からくる「アメーバ型」経営に対する負イメージは消える事は無い。
これは、氏の標榜する「経営哲学」と末端での「業務実践」に、重大な齟齬があるからに違いない。
今後、長くとも6ヶ月以内に 事の実相が明らかになる筈である。
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