今月10日20時からのNHK「福祉ネット」自殺対策緊急提言・失業者の命を守る!を見た。
「ワンストップ・サービス」とは、この暮れに向かって、現在求職中の失業者に対して、<就職
相談>と<生活相談・保護>そして<心理相談>の3っの窓口を、各所の「ハローワーク」
一ヵ所で受けられるような仕組みを「臨時」に開設した事を言う。
今回は、昨年の「年越し派遣村」の教訓から、行政が企画した。が 一日だけの日程だった という。
ハローワーク職員、福祉行政職員、弁護士、カウンセラーなどが窓口に座り、対応していた。
成果の面では、ノンバンクからの借金が、不当に高金利で、返しても返しても残高が減らず、家賃を払えなくなった方が、その違法金利の仕組みを解決する事で、自立の道が開けた例や 住む所の無い方に、家賃の貸し付けを行い、住所の確定が、就職に直結した例などが紹介された。
中には、ハローワーク職員が、心に問題を抱えていますか?の項目に対して、年老いた求職者の理解不足を放置して、本来救済すべき問題を見過ごしている場面もあった。
この場面は、役人の立場からしか見ていない「役人根性」をまともに世間にさらした場面としてとてもいやな想いがした。失業のおそれの少ない役人が、立場の弱い人々を理解出来ずに、平気に、横柄な態度で接していていいのだろうか?
20~40年前には、この日本では、街で物乞う人は皆無だった。
評論家は「日本では、仕事を選ばなければ、食べられない人はいない」と豪語していた。
今 住む家もなく、手持ちのお金も無く、仕事に就けない人が、大勢 就職を望んでいる。
その方々の就職先は、窓口の担当者の努力だけで確保できるのだろうか?
企業側は、雇用を減らす事に懸命である。
一方 この低迷が続く経済環境下では 今後も 企業倒産は続き失業者が増えるだろう。
また ボーナスの支給額の減額や失業で 住宅ローンの返済に窮し、家を手放す家庭も増えている。
街では、「総需要の減少」に伴い、もはや 下限の無い「安値」競争が 激烈化している。
一時 安い値段は、庶民を潤すかに見えるが、販売側・メーカー側は人件費を下げる事で
対応せざるを得ず、周り回って、庶民の所得が下がる。
資本主義社会では、緩やかな「インフレ」は、大歓迎なのだ。日本も「戦後」一貫してインフレ
が連綿と続いて来た。
資産家は、もてる資産が自動的に価値が上がり、庶民であっても「月給」は定期昇給などで上がり続けた。
「デフレ」と「不況」の合作「スタフグレーション」という新時代。
今現在でも不十分な 「ワンストップ サービス」の仕組みではあるが、これをより強大な、
実効性ある仕組みに作り上ないと間に合わない時が近づいている。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。