2002年9月の「致知」に 当時 まだ「伊藤忠商事社長」だった丹羽宇一郎氏の記事が掲載されている。
特集「心耳を澄ます」より
経営者が 物事を判断する時に、私の場合は 牛の胃の様に、何度も考えを反復、熟成
させるんですね。
それは本当に正しいのか。 会社の為になっているのか。 と
そういう大義のもとで、私欲を排除して熟成させる。
私欲を排除するというのは、まあ仏教みたいなものです。
修行というより、勤行という言葉がありますが、
私は「智の勤行(ごんぎょう)」と言っているんです。
知識ではなくて 智恵の智。
智の勤行を 経営者はやらないといけない。
一瞬 すべてが静寂の中で、自分を忘れて、
智の勤行という瞬間・瞬間を持ったほうがいい。
それを毎日持つのは難しいかもしれませんが、
そういう時間を持つということは 非常に大事です。
「心耳を澄ます」という事が、
私が申し上げた神とか、もっと精神的な勤行、
修行につながるんじゃないでしょうか。
経営者は特に、そういう瞬間を持つことが大切だとおもいますね。
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丹羽宇一郎氏は 産業カウンセラー協会本部機関誌にも「幹部対談」記事などで拝見する
清廉な経営者の一人として、印象に残っていた方だ。
2004年までの6年間、同社社長として活躍し、約4000億円に上る不良債権の一括処理
に成功された 本物の経営者として有名である。
最近では、問題の多発している「中国」の大使に任命され、中国の横やり的な
≪領土問題の≫矢面に立たされている。
私個人としては 当時日本にも、真に気骨ある人物がおられ 本当に良かった!
と思っていたが、やはり 丹羽氏は 氏なりの「経営道」を究められていたのだ。
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