私は自営業の一つの仕事として「エグゼクティブコーチ」に取り組んでいるが、その際
関与先企業の経営運営の基本理念をいくつか掲げている。 そのうちの一つ
「知恵は現場」にある。業務の改善・工夫は現場に学ぶのが最良の方法だ。・・・・・
をかなり重要度の高い理念として、関与先企業に定着して戴けるよう努力している。
私は かっての「トヨタ自動車のカイゼン運動」が、「知恵は現場にあり」のその典型として捉えてきた。しかし この基本から乖離する?と、たちどころに、クレームが発生した。
(外国だ! 部品会社だ!といって責任逃れは出来ない)
「戦線」が拡大し、理念が末端まで浸透しないまま生産活動を続ける怖さが「現実」になった。
「大野耐一」などのカイゼン伝道師も、第一線を離れている。
トヨタTopは、今時 豊田家からだ。 えー本当? 不思議な思いを抱いた。
今回の事件でも「豊田新社長」は、前面に出てこない。
副社長はTVで「我々の想定とお客様の操作への感覚が違う」趣旨の発言をしていた。
こと「安全」分野の事柄を、顧客感覚で捉え、カイゼンしないのでは、安全のプロとしては
失格である。 今後も トヨタ車に事故・クレームが頻発化する可能性がある。
どこかで、トヨタも自分中心主義に「変質」したようだ。
「敵失」を待つ位の、感覚の持ち主なら、実質で もうとっくに[製造業品質NO1]の地位は
失っているのだ!
日経新聞(10、2,4付)けいざいじん欄 に、ヤマハ発動機次期社長・柳 弘之氏(55歳)のインタビューが掲載されていた。
今年3月25日に社長に就任する。
欧米事業の不振で昨12月期は創業以来 最悪の赤字決算の模様。
氏は、二輪車の生産現場を一貫して歩いてきた。
「会社を立て直すヒントは現場にある」。
リストラ案の策定でも、現場責任者と向かい合い 意見を聞く。
欧米・アジアを 計18年渡り歩いた「海外通」でもある。
柳氏は再生のキーワードに「わかりやすい会社」を掲げる。
「組織は大きくなるほど複雑化し、問題の本質が見えなくなる。」
右肩上がりで成長し、膨張したヤマハ発動機を再構築するのは至難の業だ。
それでも、「現場に 会社を再生するという気概がある。だからやり抜く」と
柳氏は55歳に巡ってきた試練に立ち向かう。
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