本コラム「言葉の力」NO449で、中国政府が発表した経済統計の数値は、かの国の「体質」から言って、とても信頼出来る代物でない事を訴え、その原因として、
中国の各級国家機関の役人それぞれが それぞれの立場を損なわないように考えて、真実の「数値」を<報告した>とは、とてもじゃないが思えない。からと書いた。
さて ところが、今度は「アメリカ合衆国統計局」の<消費者物価指数>疑惑問題が
暴露された。
この部分は、私が長年購読を続けている「増田俊男」氏=時事評論家=発行の
『時事直言』 2013、01、17付け NO 800より 引用します。
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以前 本誌で米国統計局が発表する 「失業率」は 全くでたらめである事について
調査過程に於ける「サンプリング」の仕方を述べたが、今回は 同局が発表する
CPI(消費者物価指数)のでたらめさについて「氷山の一角」を述べる。
CPIが如何に重要かは、FRB(連邦準備理事会)の金融緩和政策のインフレターゲットに決定的な影響を与える事で理解出来る。 CPIがデタラメなら、FBIの金融政策
もデタラメになり、市場の反応もデタラメである事になる。
アメリカの統計局に「物価」の計算に加えるカテゴリー(個別品目)の比重を決めるのは アメリカ政府であり、言うなれば「政治」である。
アメリカの家計で30%という大きな比重を占めている「健康保険料」について調べると、BLS(米労働統計局)は 2008年から2012年(4年間)の保険料の上昇率は
4,3%になっている。
そこで米国最大手の保険会社カイザーの同じ期間の同保険料の上昇率を見ると、
なんとBLSの5.5倍(550%)の24,2%となっている。
何故こんな違いが起きるかというと、政府が統計局に健康保険の比重を全品目
の!%以下に抑えるように決めているからである。
国民の生活と家計に最も大きな影響を及ぼす食料品やガソリン代は、除くか
比重を極力下げるよう 手心を加えている。
従って、市場に公開されるCPI は、アメリカ国民の家計にはほとんど無関係な数字
である。 しかし、「嘘でも本当と信じれば 本当になる」のが市場であり、人間社会だから、市場はCPIで動く。
就職戦線から 脱落した(就職をあきらめた)失業者数が増え続けると、政府認定の
失業者が減るのでBLSの失業率は下がり、、家計を直撃する「物価」は高騰しているのにCPIは 安定する。
実際のアメリカの失業率は15%を超え、20%に向かい、物価は二桁の上昇になっている。
BLSの数字を信じて 動いている市場と 現実の差は 月とすっぽんである。
この事実を、バーナンキFRB議長などは、百も承知である。
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21世紀は、確実に「軍事覇権」から「金融覇権」に、力関係は変わったようだ。
その金融は、ロスチャイルド系ユダヤ財閥などが、牛耳っていると言う。
我々「庶民」には、これらの「覇権」の話は、身近には感じられないが、これから予想される、「世界規模のハイパーインフレ」が、彼らの「大儲け」の手段であるとすれば、
決して笑えない話ではある。
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